慢性疼痛で学ぶチーム医療(実践)ワークショップが8月19日(月)~21日(水)に白子キャンパス1号館7階の大講義室にて開催され、本学学生44名と三重大学医学部生10名の計54名が参加しました。
第1日目は、三重大学の平山雅浩医学部長が開講挨拶され、オリエンテーション、アイスブレイクに続き、事例の紹介と痛みの評価の講義が行われました。その後、学生達は体験ブースに分かれ、専門教員による鍼灸治療、アロマセラピー、筋ロコモ、神経ブロック、筋弛緩法の体験実習に参加しました。次に、多職種連携を模して構成された各チームにより、問題を解決するための行動意思決定について討論が行われました。
第2日目は、前日に続きさらに議論を深めるためのグループワークがなされ、福祉の現状に関する講義と、慢性疼痛緩和の助けとなる薬膳の講義が行われた後、今年から新たに痛みの強さを数値化するペインビジョンの紹介と体験の時間が設けられました。午後からは理学療法の説明があり、全員でストレッチの実践を行いました。2日目のセッション終了後は、過去に参加した先輩達で運営される「学生サポーターの会」と交流会を行いました。
最終日である第3日目は、慢性疼痛に悩まされる患者さん達の病状や心理状態を把握し、具体的な治療方針を学生チームで検討するため、教員チームが患者と家族に扮したロールプレイングが行われました。模擬患者に対して学生チームが対面で説明を行い、家族役を交えた真摯なやりとりにより、次々と問題解決のためのアイデアが出されました。それぞれのグループでは教員がサブファシリテーターを務めると共に、各医療職の専門職アドバイザーとして職務内容を紹介し、学生をサポートしました。
今回3日間のワークショップに対して、医療従事者を志す学生達の満足感は高く、臨床現場における自らの使命感が再認識されたとの感想に、今回ワークショップに参画した教職員達は皆喜びを感じています。
最後の閉講挨拶では、本学の豊田長康学長よりワークショップの果たす役割と学生への新たな期待が表明されました。来年度は今回参加した皆さんの意見をよく吟味し、内容をさらに充実させていきますので、熱意を持つ後輩の皆さんの参加をお待ちしています。
-慢性疼痛で学ぶチーム医療(実践)担当責任者?臨床検査学科 教授 山口太美雄-