1月21日(木)白子キャンパスにて、薬学研究科の第6回課題研究中間成果報告会および第4回学位論文発表会を行いました。まず午前中に大学院2年生の那須隆斗さん、佐藤雅也さんの2名が課題研究の中間報告を行い、次いで午後に大学院4年生の宮﨑翔平さんが博士論文研究を発表しました。
本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で研究の遂行に苦慮する中、限られた時間内に研究をまとめ、各々非常に興味深い研究成果を発表しました。特に4年生の宮﨑さんは、大学全体が自粛となる中でただでさえ困難なまとめの作業を計画的に進め、発表会当日までに学位論文をしっかり仕上げました。
午前中の中間成果報告会では、那須さんが「中枢神経変性におけるTAGE化タンパク質の探索とその機能解明に関する研究」について、佐藤さんが「高血糖の認知機能への影響に関するトランスレーショナルリサーチ」について報告しました。両者はいずれも「糖尿病と認知症」をテーマとしており、前者は糖尿病における認知症の発症過程を調べる基礎研究、後者は高血糖と認知機能障害の関連を調べる臨床研究と、互いの研究が一つに繋がる興味深い内容でした。午後の学位論文発表会では、宮﨑さんが「不安高感受性ラットにおけるエゾウコギエキス及びその含有成分の抗不安作用に関する研究-行動及び自律神経活動に基づく薬理学的検討-」の論文題目で発表を行いました。よく計画された実験から、得られた成果を短い時間の中でわかりやすく発表しており、全ての参加者が時間を超えて討論する本学の学位に相応しい発表会となりました。
本年度の課題研究中間成果報告会及び学位論文発表会は、いずれも社会に貢献する研究内容であり、今後もこのような質の高い基礎、臨床研究を発信するとともに有能な人事の育成に努めていきます。
-薬学研究科長 飯田靖彦-