第10回薬学セミナーを開催しました

2022年06月22日

6月16日(木)の第10回薬学セミナーで、本学薬学科の臨床分析技術学研究室の教員である飯田靖彦教授と同研究室の藤澤豊助手が、67 Cu のがん治療への応用法について研究報告を行いました。

飯田先生は、「67 Cu を用いた効果的?効率的ながん治療の可能性」というタイトルで発表を行いました。まず、放射性の抗がん剤を用いる核医学治療について、分かりやすく解説して頂き、さらには、先生が注目しこれまで研究を行ってきた67 Cu??の抗がん作用を、PETを使用した動物実験のデータを元に示されました。今回報告された成果は、がん細胞のみを標的にできる治療法へとつながり、今後、患者への負担の少ない治療法として期待できます。

続いて、藤澤先生には、「悪性腫瘍に対する診断/治療薬剤の開発研究 ―放射性銅標識薬剤によるラジオセラノスティクス―」というタイトルで、分子のデザインおよび生物的な活性について詳細に説明して頂きました。67 Cu をキレート可能なアミノ酸について報告され、さらに細胞を利用した実験データでその有用性について示されました。

医療系の大学として、がん治療についての情報は重要であり、今回はラジオセラノスティクスと呼ばれる先端的な手法について学ぶ機会が得られ、大変有意義な時間を過ごせました。お二人の先生方にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

詳細につきましては、添付の講演要旨やスライドをご参照ください。

-薬学部 薬学科 准教授 田代 竜-

■薬学科 飯田靖彦 教授
薬学セミナー要旨
スライド

■薬学科 藤澤豊 助手
薬学セミナー要旨
スライド