本学大学院生と教員による「毒性終末糖化産物(TAGE)によるアルツハイマー病発症仮説」がアルツハイマー病専門誌のCurr.Alz.Res誌に掲載されました

2024年02月28日

私たちの体中では糖質がタンパク質に結合することにより様々な糖化物質が生成され、これらは終末糖化産物(advanced glycation end-products:AGEs) と呼ばれています。郡山教授らはこれまでに、ブドウ糖や果糖の中間代謝物であるグリセルアルデヒドから生成されるグリセル-AGEsは、他の糖質で生成されるAGEsと異なり、非常に強い中枢神経細胞障害特性を示すことを見出し、これを「Toxic-AGEs (TAGE) 」と命名しました。

この度、郡山教授らは、アルツハイマー病の発症リスクが高いことが知られる糖尿病患者における神経変性の発症機序について研究し、TAGE化される標的タンパク質の一つとしてβ-チューブリンを同定しました。β-チューブリンは神経の軸索形成に関わる細胞骨格タンパク質であり、そのTAGE化は軸索形成に異常をきたすことを明らかにしました。また、2018年改定のアルツハイマー病の診断基準におけるバイオマーカーの変動と、TAGEが引き起こす神経変性に関する生命現象の相関性について分析し、TAGEによる神経変性がアルツハイマー病発症の一因になる可能性を提示しました。

本研究は、大学院薬学研究科?大井 勇秀院生及び郡山 恵樹教授によって実施されました。

Hayahide Ooi and Yoshiki Koriyama. Toxic Advanced Glycation End-Products-Dependent Alzheimer’s Disease Like Alternation in the Microtubule System. Current Alzheimer Research. 2023, 20, 677-681. DOI:?10.2174/0115672050288723240213053342

-副学長(大学院?研究担当)鈴木 宏治-