10月5日(土)に多職種連携教育ピラミッドの頂点に位置する科目「実践で学ぶ多職種連携」の実習報告会が白子キャンパスで開催されました。「実践で学ぶ多職種連携」は、3年次科目の「事例で学ぶ多職種連携」で修得した多職種連携に関する知識や技術を、実際の医療現場における実習によってさらに深める実践的な授業です。履修者は毎年増加しており、2024年度は51名の学生が8月末から9月初にかけて3日間の実習に参加しました。
報告会は、1限目に引率教員の指導のもと、発表内容の最終調整および発表の練習が行われ、2限目にはAグループとBグループに分かれて報告を行いました。今年度の実習施設は、鈴鹿中央総合病院、鈴鹿回生病院、三重大学医学部附属病院、済生会松阪総合病院、いなべ総合病院(以上Aグループ)、一志病院、市立四日市病院、村瀬病院、塩川病院、桜の森病院(以上Bグループ)の10施設で、報告会には8施設から10名の実習指導者が参加されました。1施設あたり7分間の報告および質疑応答が行われ、その後、実習指導者からコメントをいただきました。
私はAグループの報告会を進行しましたが、発表時間の遵守、発表スライドや報告内容、発表の役割分担において、学生のまとめる力、プレゼンスキルの高さに驚かされました。また、今年度は質疑応答も活発に行われました。
実習指導者からいただいたコメントでは、「実習の姿勢が積極的であった」、「多くを学んでもらえた」、「素晴らしい報告会であった」との高い評価をいただきました。私は、ある学生が、「この実習に参加し、実際の患者を受け持ったことで、自職種がチーム医療に具体的にどのように関わるか、また自職種がいかに医療現場に必要であるかを理解できた」と発言されたことが深く印象に残っています。敷かれた線路を進むことが多い教育体制の中で、学生が自ら「多職種連携」を深く学びたいと意思表示し、実践されたことはそれだけでも意義があると思います。また、今回の経験は、卒後のキャリア形成に役立つと確信します。
3年生、4年生の皆さん、学科専門科目とは異なる「学び」や「経験」ができる「事例で学ぶ多職種連携」ならびに「実践で学ぶ多職種連携」を受講し、自身の本学での学びに新たなページを刻みませんか?
最後になりましたが、今年度の実習をお引き受けいただきました施設関係者の皆様をはじめ、本授業の準備から実施にご尽力いただきました科目代表教員である作業療法学専攻 野口佑太先生、委員会委員の先生、本授業担当の先生、事務局の皆様に感謝いたします。
―多職種連携教育委員長 吉子 健一―