理学療法学科長の畠中泰彦教授と多田智美助教は、昨年より日本パラリンピック委員会のメディカルサポートスタッフの委託を受けており、東京パラリンピックのための育成選手の支援を行っています。
リオデジャネイロパラリンピックに出場し「ボッチャ」競技にて銀メダルを獲得したナショナルチームと次世代の育成選手たちが、パラリンピックに先立ち8月11日(木)から15日(月)の5日間、三重県の誘致により鈴鹿と津の両市において合同の強化合宿を行い、理学療法学科の学生と多田助教が二日間参加しました。
ボッチャは、障がい者スポーツの中でも運動障害が重い人たちのスポーツです。白い的球に対して赤青の球を投げあい、どれだけ的球に近づけたかを競い合います。球が投げられない人は勾配具(ランプス)という道具を使い、勾配具の位置や角度を介助者に指示をして自らコースを定めて球を転がします。
今回の合宿では、主に育成選手を中心に車椅子での座位姿勢や投球フォームの調整を行い、学生は見学に来た三重県在住の車椅子の方に付いてパラリンピック代表選手との交流練習に参加しました。代表選手たちは朝から夜20時まで練習をしており疲労もピークに達しているのであろうと思われましたが、お互いに声を掛け合い笑顔を絶やさない姿に、このチームならばいけるのではないかと感じました。そして、その姿のままのチーム力で、リオでの一試合一試合を積み上げた姿には本当に感動を覚えるとともに、夢のための努力を惜しまない彼らの姿を知っているからこそ感慨深いメダルでもありました。
今後もボッチャ日本チームは、三重県での夏の合宿を継続していく予定とのこと。次年度以降も理学療法士として彼らのパフォーマンスの向上に協力するとともに、本学における障がい者スポーツへの知見が深まる努力を行いたいと考えています。