本学の教員が社会福祉法人日本肢体不自由児協会「高木賞」を受賞しました

2020年11月16日

常陸宮殿下並びに同妃殿下が総裁をされてみえます社会福祉法人日本肢体不自由児協会より、第54回(澳门皇冠足彩_澳门现金网-体育在线2年度)「高木賞」が11月11日に保健衛生学部理学療法学科の二井英二教授に授与されました。

高木賞は、日本で初めて肢体不自由児療育の体系をたてられ、療育事業に偉大な貢献をされた社会福祉法人日本肢体不自由児協会の創設者の精神を永く記念するために設けられたもので、肢体不自由児?者療育の領域において特に顕著な功績のあった方に対して授与されるものです。

二井教授は、肢体不自由児施設に計37年2か月間の長きにわたり従事してきました。脳性麻痺などの肢体不自由児や骨系統疾患などの先天奇形児に対する整形外科的治療やダウン症などの知的障害児への発達支援を中心に診療を行いながら、施設の運営から三重県内における障害児?者への療育活動の発展に尽力するとともに、数多くの著書、研究論文の発表や講演活動を精力的に行ってきました。

脳性麻痺は、情緒障害、知的障害、てんかんなどのさまざまな合併症がみられますが、徐々に気管切開や胃瘻などの医療的ケアを必要とする重症心身障害児が増加し、既存の施設での対応が困難となってきたことから、他の機関と統合の上「三重県立子ども心身発達医療センター」として、併設の特別支援学校とともに、平成29年に小児病院である国立病院機構?三重病院の敷地内へ移転しました。これにより、三重県における肢体不自由児への総合的な医療が向上するとともに、障害児の教育環境においても大きく寄与することになりました。

県内各地の療育関係施設や特別支援学校、特別支援学級および遠隔地域に、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士らを派遣し、現地にて療育指導や相談を行う「地域療育支援事業」を大幅に拡充し、三重県全域の療育活動を推進してきました。

現在は本学にて整形外科学?リハビリテーション医学を中心に、理学療法士?作業療法士を目指す学生たちに教鞭を執るとともに、三重県立子ども心身発達医療センター外来での診療もしており、医療関係はもちろんのこと福祉および教育関係においても後進の医師や医療従事者の育成に尽力されています。