本学教員がウイルス感染抑制や血管の炎症阻止などの海藻成分の特性をまとめた書籍「ラムナン海藻で健康寿命を延ばす!」を出版しました

2020年11月26日

薬学科の鈴木宏治教授(副学長:大学院?研究担当)はこのたび、三重県の主要産物の一つである養殖アオサ(ヒトエグサ)に含まれるラムナン硫酸が持つ、ウイルス感染の抑制作用、血管の炎症抑制作用などをまとめた書籍「ラムナン海藻で健康寿命を延ばす!」(1400円、税別)を産学社から出版しました。

鈴木教授は、主に“血管と血栓止血”に関する研究を長年続けていますが、20年くらい前から三重大学や中部大学の研究者らと、ラムナン硫酸の動物やヒトの病態に及ぼす効果について共同研究を進め、血管内皮の炎症抑制作用、血中LDLコレステロール低下作用、ウイルス感染阻止作用などについて報告してきました。書籍では、これまでに発表した論文の成果を随所に織り交ぜて、ラムナン硫酸がウイルス感染や生活習慣病から血管をどのように守るかを詳細かつ簡潔にまとめた内容になっています。

同教授は「学術論文のままでは社会の人に知っていただけないので、研究成果をなるべく分かりやすく解説しました。県の産物であるヒトエグサの効能を知ってもらい、健康な生活を送ってもらえたら嬉しい。食べ物は治療薬ではないが予防にはつながると思う」と語っていました。新型コロナウイルス感染症の流行により、私達は健康に対する意識が変わってきたのではないでしょうか。ステイホームの時間に是非、読んでいただきたい一冊です。

-社会連携研究センター?研究振興課-