9月15日(木)の第12回薬学セミナーで、本学薬学科の中枢神経薬理学研究室の郡山恵樹教授と薬理学研究室の古川絢子助教が、以前から遂行されている中枢神経研究について、近年の成果を中心に発表されました。
郡山先生は、「ナニコレ?からはじまる中枢神経保護研究」というタイトルで発表を行われました。まず、網膜色素変性症の発症機序と治療戦略について、分かりやすく解説して頂き、さらに、糖尿病に由来するアルツハイマー病の新たな発症機序について、実験データを示されました。今回報告された網膜色素変性症やアルツハイマー病の新規発症機序は、これらの疾病に対する新たな治療法の開発に繋がると考えられます。
続いて、古川先生には、「加齢性神経変性疾患に関連するタンパク質の探索?同定―プロテオミクスから分かること―」というタイトルで、プロテオミクス解析について詳細に説明して頂きました。加齢に伴う神経変性に関連するタンパク質について報告され、さらに細胞を利用した実験データでアルツハイマー病の進展に関わるタンパク質修飾についてのデータを示されました。
中枢神経やタンパク質の解説についての情報は重要であり、今回は先端的な手法について学ぶ機会が得られ、大変有意義な時間を過ごせました。お二人の先生方にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
両先生とも今後ますますのご活躍を祈念しております。
詳細につきましては、添付の講演要旨やスライドをご参照ください。
-薬学部 薬学科 助手 田中章太-