10月10日(火)、医療福祉学専攻 合田盛人准教授のゼミナールの学生3名が、実習施設でもある大学近隣の障害者福祉施設の利用者さん3名、職員さん2名をSUMS自然農園にお招きして、ともに農作業を行いました。この日は、今年7月11日に実施した農園での大根の種取り作業にて、障害者福祉施設の方から「大根の種まき作業があればぜひ参加したい」「(施設)外部の方と関わることが利用者さんにとってよい経験になるため、今後もぜひ共同作業をお願いしたい」というご意見をいただいたことから今回の作業の実施となりました。参加された利用者さんからは「昨年は大根を抜くときに半分に折ってしまった。今年はちゃんと収穫したいと思いながら種をまいた」、ネギの収穫で「運動になって良かった」という感想をいただきました。
また、今回の種まき作業では、車椅子利用者がどのような農作業ができるのかという検証も行いました。露地栽培の大根の種まき作業では、車椅子利用者がパイプなどの筒を使うことで、地面に種をまくことができて、そのパイプを利用することで水やりも可能であることがわかりました。全国調査の結果、農福連携に参加する障害種別は、知的障害、精神障害の方の参加が多く、身体障害の方の参加がほとんどありません。しかし、補助具の利用など創意工夫によって、露地栽培だとしても車椅子利用者の農作業の可能性は拡大していくことがわかりました。
これからの私たちは、ともに支え合い、暮らしに安心感と生きがいを持ち、豊かな地域社会を創っていくことが求められています。そのような地域共生社会の実現に向けて、鈴鹿医療科学大学では、「SUMS自然農園」を通して、研究教育活動に取り組んで参ります。
-保健衛生学部 医療福祉学科 准教授 合田盛人-