第8回薬学セミナーを開催しました

2022年04月28日

4月28日(木)の第8回薬学セミナーでは、米田 誠治 教授(題:次世代白金製剤の創薬研究)、および植村 雅子 助教(題:抗腫瘍効果を有する白金二核錯体の細胞内取り込みに関する研究)にご講演いただきました。

米田先生からは、白金製剤の原初であるシスプラチンから第三世代オキサリプラチンの開発に至るまでの経緯や、そのメカニズムなどを幅広く説明していただきました。また、米田先生の研究グループが開発されたテトラゾラト架橋白金(Ⅱ)二核錯体(テトラゾラト架橋錯体)の効果や有意性について、分かりやすく紹介していただきました。

植村先生は、米田先生とは違った切り口から研究を進められており、テトラゾラト架橋錯体が、従来の白金製剤に耐性を獲得したがん細胞にも十分な量が取り込まれ、非常に高い有効性を示すことなどを報告していただきました。また、新たな誘導体の脂溶性、細胞毒性および細胞内取込量を指標に構造活性相関解析を行うなど、研究を精力的に展開されている様子でした。

治療薬として承認されてから約40年が経過した白金製剤は、現在の臨床の場においても積極的に活用されています。米田先生?植村先生が研究されている次世代白金製剤候補化合物は、これまでの白金製剤よりも非常に有用であることが示されておりますので、研究のさらなる発展が期待されます。

詳細につきましては、添付の講演要旨やスライドをご参照ください。

-薬学部 薬学科 助教 山本 篤司-

■薬学科 米田誠治 教授
第8回薬学セミナー講演要旨
セミナー資料

■薬学科 植村雅子 助教
第8回薬学セミナー講演要旨
セミナー資料